ご挨拶

この度,国際ロールシャッハ及び投映法学会(International Society of the Rorschach and Projective Methods:略称ISR)第20回大会を,2011年7月に東京で開催することになりました。

ロールシャッハ法及び各種投映法は,人々が自身の心理状態並びに精神内界を捉え自己理解を深めるためのツールとして,また,心理的支援を求める人々のためのサイコセラピーや心理カウンセリングを代表とする心理学的支援のツールとして,臨床心理学のなかでも重要な精神測定技術法です。これらの精神測定技術法は高度に専門的なものであり,1921年にスイスのヘルマン・ロールシャッハ(Hermann Rorschach)がロールシャッハ図版を創出した後から現在まで,世界各国で盛んな研究が続けられています。

国際ロールシャッハ及び投映法学会(International Society of the Rorschach and Projective Methods:略称ISR)は,1952年に設立され,半世紀以上に亘って,ロールシャッハ法及び各種投映法の専門国際学会として,世界各国の専門家たちが学術的な交流を図ることを目的として活動を続けています。2010年現在,世界18か国(23団体)が正式加盟しており,3年に1度,定期的に国際大会が開催されてきました。直近では,2008年にベルギーで第19回大会が開催され,世界30か国から約380名の参加がありました。

しかし,これまでISRの国際大会は,ヨーロッパとアメリカ大陸において開催されてきており,日本はもとより,アジアで開催されたことは一度もありませんでした。今回,第20回という節目の大会を日本で開催することは,心理学史に残る画期的なことといえます。

第20回の日本大会においては,大会のメインテーマを「心理アセスメントの未来」として,投映法を含む心理検査のみならず,広く心理アセスメントという視点に立ち,心理学ワールド全体にとって益する大会として位置づけました。さらに,心理学と近しい関係にある,精神保健学・精神医学・心身医学などの専門家も関心をもてる大会にいたしました。

このような心理学史に残る重要な大会を日本で開催することの意義を踏まえ,充実した大会とするべく組織委員会として鋭意準備を進めております。関係者各位及び各関係団体の積極的なご参加並びにご協力を,何卒よろしくお願い申し上げます。

国際ロールシャッハ及び投映法学会第20回日本大会組織委員会
会長 中村 紀子
委員長 小川 俊樹

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