20回記念大会は終了しました。
ワークショップF
「包括システムの基礎を学び直す」
包括システムを十分に使いこなすロールシャッカーに育つには、相当なトレーニングと経験が必要です。それらの重要なポイントとして「施行法」と「コーディング」があります。この決まったやり方でロールシャッハテストを施行し、反応を正確にコードすることが、被検者のデータを私たちが最大限にセラピーに生かすことのできるスタートラインとも言えるでしょう。
何年も経験を積んでいても、ともすれば揺らぎ、迷うことがあるコーディングを中心に、このワークショップでは「包括システムの基礎」を「学び直す」という趣旨で進めていきたいと思っております。JRSCでは毎年、大会に併せて初心者を対象に入門コースを開催してきました。今回も初心者の皆さんはもちろん歓迎いたしますとともに、臨床で5年、10年、と実際にロールシャッハテストを利用してきた方々が、基礎に戻り、しっかり「包括システム」を学び直す機会にできたらと考えております。短い時間ではありますが、このワークショップがそれぞれの自分の癖、あやふやになってきたことを確かめられて、基礎を少しでも確かなものにでき、包括システムというアセスメントツールが明日の臨床に活かせるよう充実したものにできましたら幸いです。
講師:野村邦子(聖母病院)・他
医療現場の臨床心理士として、発達や精神面での問題を抱えた子ども、大人を対象としたアセスメントや心理面接をおこなってきました。ロールシャッハテストのフィードバックや心理面接への活かし方に関心を寄せています。JRSC第19回山梨大会に引き続き、ワークショップ講師を務めさせていただきます。